Picasso Print Works
◆展覧会概要
生涯にわたって多様な作品を生み出し続け、多大な足跡を残した芸術家、パブロ・ピカソ。
「前衛」であり続けた彼の作風は青の時代に始まり、バラ色の時代・キュビズム・シュルレアリスムなど、目まぐるしく変化し続けました。20世紀の前衛的な美術の発展に、ピカソの画業はそのまま重なります。
かつてピカソのバラ色の時代を激賞していた批評家が、ピカソの新作《アヴィニョンの娘たち》をみて、「フランス絵画にとってこれは何という損失だろう」と嘆いたと言われています。ピカソは自身が築き上げたダイヤモンドのごとき創造的技法をおしげもなく捨て、革新的方法に挑戦してきました。批評家を落胆させた《アヴィニョンの娘たち》は、20世紀の傑作として今日知られています。
ピカソの画業には闘牛士やミノタウロス、女性などのモチーフが変遷しながらも一貫したテーマとして幾つか見られます。中でも女性たちはピカソに安らぎと苦悩をもたらし、モデルとしてだけではなく、その芸術に多大な影響を与えました。
日々描かれ続けたピカソの作品には、日常の感情が吐露されています。生活をともにした女性たちとの関係は隠されることなく作品に直結し、女性への愛は生涯を通じてピカソの原動力となりました。
最も多作な芸術家と言われるピカソは、革新的な版画作品も膨大に作り出しています。
今回の展覧会では銅版画やリトグラフ、リノカットなど多様な技法で生み出された版画を展示します。
尽きることのない創作意欲で作り出された、エネルギー溢れる作品を是非御覧下さい。
パブロ・ピカソ/Pablo Picasso プロフィール
1881年 スペインに生まれる。父は美術教師。
1901-04年 青の時代。象徴主義的な作品を描く。
1905年 バラ色の時代。サーカスなどのテーマを抒情的に描いた作品を描く。
1907年 アフリカ黒人彫刻に影響を受ける。代表作のひとつ「アヴィ二ョンの娘たち」を制作。キュビズムに取り組み始める。
1920年頃 一時、新古典主義の時代といわれる具象作品に変わる。
1925年 シュルレアリスムの指導者アンドレ・ブルトンと知り合い、シュルレアリスム傾向に接近する。
1929年 メタモルフォーズの時代。形態の変貌を彫刻的に表す。
1930年 銅版画集「ヴォラール・シリーズ」の制作開始。(刊行は1937年)
1931年 銅版画による挿画本「知られざる傑作」が刊行される。
1937年 パリ万博スペイン館で「ゲルニカ」発表。
1948~55年 ヴァロリスにて陶器を制作。
1968年 銅版画集「347シリーズ」の版画制作。
1970-71年 銅版画集「156シリーズ」の版画制作。
1973年 ムージャンで死去。